がんばる

私は昔、「がんばる」ことが好きでした。

がんばったら褒めてもらえる。

がんばったら認めてもらえる。

がんばったら結果が出る。

がんばったら好きになってもらえる。

がんばったら・・・

 

がんばることで何かを得ようとして、

さらにもっとがんばることをしていました。

でも、いくらがんばっても、足りないのです。

私は完璧にはなれないし、上には上がいるし、もっともっとと欲が出て、

ゴールにはいつも手が届きません。

ずっとがんばっているので、もはや自分ががんばっているという感覚すらありません。

 

がんばるは「頑張る」と書きますね。

頑なに、気持ちを張っている状態。

いつも緊張して、ピンと張っていなければいけない。

これはとても疲れることなのに、

張っているものをゆるめるのは、とても怖かったのです。

 

なぜこんなにも常に張っていたのか・・・

それはやはり、私が他人軸で生きていたから。

人から見てどう思われるか、相手にとってどうなのか、を常に意識しているので、

自分に関するすべてのことは、後回し。

私の気持ちなんてどうでもいい。とすら、思っていました・・・

自分が我慢すればいい。自分の心は無視すればいい。

相手が心地良ければいい。相手から嫌われないようにしなくちゃ。

その為にひたすら、頑張っていました。

 

でも、それでは自分が苦しくて、幸せを感じて生きることはできないんだと気づきました。

本当はずっとずっと、苦しかったのです。

その自分の本当の心を知った時、

私は頑張ることをやめました。

張りつめていたものを、緩めてあげる。

自分の心が感じたことを、自分で認めてあげる。

そして、そう感じたことを許してあげる。

頑張らなくてもいいんだよ、と自分に言ってあげる。

 

これを繰り返すだけでも、張りつめた気持ちは随分と楽になって、

自分を慈しむことができるようになった気がします。

投稿者プロフィール

有城蘭
有城蘭くれたけ心理相談室(札幌支部)心理カウンセラー
北海道札幌市を拠点に心理カウンセリングを承っております。心の声に耳を傾け、心に寄り添ったカウンセリングを心がけております。

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