安心して話せるということ
先日の熊本地震により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
突然の大きな揺れや、その後も続く余震の中で、
今なお不安や恐怖を抱えて過ごされている方も多いことと思います。
どうか一日も早く、安心して過ごせる日々が戻りますよう心より願っております。
今日は「心が不安を感じるとき」について、少し書いてみたいと思います。
何か出来事をきっかけに感じる不安もあれば、
何も思い当たらないのに勝手に心が反応するような不安もあります。
不安な時、脳内では「危険を予期して警報が鳴っている」状態になっています。
過去の記憶や想像を脳がキャッチして不安という感情を動かす場合と、
「心や身体の感覚」としてザワザワや動悸の反応が起きたあと
それを脳がキャッチして不安だと認識するパターンがあります。
どちらにせよ、脳内では危険に対して対応しようと警報が鳴っている、
つまり緊張した状態になっているんですね。
皆さんも経験があるかもしれませんが、
強い不安を感じている時、それをどうにかしようとしてもなかなか収まってくれない。
さらにそこからネガティブな想像が広がって
恐怖まで感じてしまうこともありませんか。
この時、「不安を消そう」と頑張ることは返って逆効果だったりします。
感情を消そうとすればするほど、
心は反発して、より大きく強く感じられることが起きてしまいます。
こんな時にいくつか対処法がありますね。
例えば、頭の中に浮かぶ言葉を全て紙に書き出すとか
「想像と現実」を切り分けるとか
それが本当に起きる確率を数値化したり、具体的な対処法を考えたり。
どれも自分だけで取り組める対処法ですよね。
でももう1つ、「人に話すこと」というのもとても効果的だと思っています。
これは「聞いてくれる他者」が必要になりますが、
「否定も批判もされずにただ聞いてもらう」という体験こそが
安心感を得られるということでもあるからなんです。
不安を下げるには、安心を感じられること。
安心を感じられれば、不安は自然に小さくなっていく。
この背景には、「何を話しても否定されなかった」という体験は安心感を産み、
安心感は脳内でオキシトシンを生成して直接脳内の興奮を鎮め、
この安心により交感神経から副交感神経へと切り替わり、
警戒モードからリラックスモードになる、という働きがあるからなんですね。
でもこんな脳内の仕組みを詳しく知らなくても、
「安心して話せた時の心地良さ」をそのまま体感してもらうことに、
私は重要性を感じています。
感覚は嘘をつきません。というか、つけませんね。
頭でわかることと、心が感じることが違うこともよく起こります。
こんな心の葛藤も含めて、
人の心はとても広く、深く、神聖なものだと感じるのです。
私は日々のカウンセリングの中で、
この安心感を大切に体験していただけるよう、
クライエント様と向き合わさせていただいております。

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