選んでる
今、見えているものも、
当たり前のように受け止め感じていることも、
実は自分が選んでいる、ということなんですよね。
親は子供を育てている間に、たくさんの知識や知恵を授けようとしますよね。
危険から身を守ること、決まり事や約束、人との接し方など・・・
自分が先に生きてきたので、その間に学んだり経験したことから、
良かったこと・悪かったことを活かして、子供に伝えようとします。
自分が良かれと思ったことを、正しいと思っていることを、
子供たちの将来の為にと授けるわけですよね。
そこには子の幸せを願う親の愛情があるのだと思います。
それでも、その言葉が、想いが、子供に伝わらないと感じる時がありませんか。
どうしてわかってくれないんだろう。どうして伝わらないんだろう。
つい「あなたの為を想ってやってるのに」と言葉がこぼれそうになる時もあるかもしれません。
私も、子育ての間に何度もそのような経験をしました。
その度に、子供と向き合って話し合ってきたつもり・・・
でも、ある時に気づいたんです。
伝わらないことに腹を立てて怒っても、子供は余計に耳をふさぐだけ。
子供は子供で、自分が聞きたくないことは耳をふさぎ、シャットダウンします。
嫌なことはしたくない、なんて、当然ですよね。
親は親の視点から見ているので、その姿は時に反抗的に映るかもしれません。
そして、伝わらない怒りがこみ上げるかもしれません。
でも、その怒りの奥には悲しみがあります。
伝わらない悲しみ。わかってもらえない悲しみ。
自分の愛が報われない悲しみです。
私がそれを自分の中に感じた時、同時に子供の中にも、同じ悲しみがあるのじゃないかと思いました。
自分の気持ちを理解してもらえない悲しみ。
一番自分をわかって欲しい人に受け止めてもらえない悲しみ。
親も子も、同じような悲しみがそれぞれの中にあって、すれ違い、お互いに傷ついているんじゃないか・・・
そう思った時、自分がいかに自分の悲しみを子供にわかって欲しいと思っていたのかを実感して愕然としました。
そして、私の悲しみは私のものなのだから、子供に分かち合ってもらう必要はないんだよな、とストンと納得がいきました。
そうすると、それまであった怒りの気持ちもスーっと消えて、
残ったのはただ「この子の気持ちはこの子のもの。どんな言葉を選ぶのもこの子の自由だ」ということでした。
私は親として、沢山の言葉を子供たちにかけてきましたが、
そのどれを自分の中に活かそうとするかは、子供たちが決めれば良かったのですよね。
いつのまにか、「全部採用して欲しい」という気持ちが大きくなっていたことに気づきました。
子供たちの言葉に、うんそうだね、と相槌を打つのも大事ですが、
心の選択もきちんと尊重してあげないと、と思った瞬間でした。
心は見えないので、気づけないことが沢山あるなと思います。
子供たちも、自分が何を選んでいるのかは、おそらく無自覚でしょう。
でも、確かに、選んでいるのです。
私も、子供の頃にそうして選んできて、
自分で選んだ沢山のことが、今の私を作っているのだと思います。
沢山の選択肢の中から、子供たちが自分で自由にそれを選び、
その選んだ心を信頼して応援してあげたい。
私が子育てを通じて、子供たちから学ばせてもらったことです(^^)
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