アイ・メッセージ

大切な人との会話で、

「そうじゃない、どうしてわかってくれないんだろう・・・」と感じることはありませんか。

相手が気持ちを理解してくれなかったり、自分の意見ばかりで話を聞いてくれなかったり、

聞いているようで全く行動に反映されてなかったり。

 

上記の状態になれば悲しみを通り越して怒りが湧いてくる方もいらっしゃると思います。

それほどに、相手とわかり合うって、とても難しいな・・・と私も日々、感じています。

 

例えば親子なら、子供の色んな面を心配するからこそ、親として指示するような言い方や注意をしてしまうことがあるかもしれませんね。

友達から嫌われるかもしれないとか、将来大丈夫だろうか?とか、

子供の人間関係や未来を考えだしたらキリがありませんよね。

 

また、夫婦や恋人などパートナーに関しても、子育て観が違ったり、生活習慣や金銭感覚の違いがとても気になったりストレスを感じたりするかもしれません。

この時、相手と自分の違いをどれだけお互いが知ることができるかが、その後のお2人の関係性を変えていけるきっかけになるのでは・・・と思っています。

 

大抵「なんで〇〇なの?」と言ってしまう時は、相手を責めたい気持ちが大きくなっている場合が多いです。

自分のこの考え・感覚は正しい。間違っているのはあなただと。

そう思っている瞬間も、その間違いに気づいて正して欲しいと思っていませんか。

本当は自分が信じる正しさを、相手に理解して欲しいし、行動や考えを改め直して欲しいと・・・。

 

そう感じたのだから、それはあなたにとっては正しいですし、それで良いのだと思います。

ただ、自分の気持ち(正しさ)に添って相手を変えたいと思ってしまうのは、少し強引な考え方かもしれません。

きっと誰かにそうされて、「うんそうだね」と喜んでコントロールされたい人はいないのではないかと思います。

 

なので、その気持ちを相手に伝える時に、ちょっとだけ工夫をして伝えてみませんか。

 

「私はこう思ったし、これが正しいと感じているんだけど、それを聞いてあなたはどう思う?」と。

アイ・メッセージというものですね。

私を主語にして、自分の気持ちをただ伝える方法です。

この言い方だと、相手を責めることなく自分の正しさを相手にそのまま届けることができます。

 

ただ、相手が自分の思った通りに受け取ってくれない場合もあると思います。

その時も、ただ「あぁ、そう思うんだな」と、相手の言葉をそのまま受け止めてみてくださいね。

「そう思うあなたは、どうしたいと思っているの?」と、相手にとっての「正しさ」も受け取ってみて欲しいのです。

 

もしかしたら、相手の全く配慮無く見える行動にも、実は自分を思いやる気持ちが隠れているかもしれません。

相手がどう感じてその言動をしたのか、自分にも理由があるように、相手にもきっと理由がある。

その前提で、お話合いをされてみてはいかがでしょうか。

 

1回では上手くいかないかもしれません。

2度、3度と繰り返してもダメだと感じるかもしれません。

相手はどうせ変わらないんだから、もう何をやってもダメなんじゃないか・・・と絶望にも似た諦めの気持ちに襲われるかもしれません。

そう、相手は変えられないのですよね。

でも、「そんなあたなと私は理解し合いながら思いを共有しながら生きていきたいんだ」という思いを、どうぞアイ・メッセージで伝えてみてください。

 

相手を変えることはできないけれど、あなた自身の考え方や言動は変えることができます。

その変化が、相手へも影響して、2人の関係性を改善させることは

決して不可能ではないと、私は思っています。

 

投稿者プロフィール

有城蘭
有城蘭くれたけ心理相談室(札幌支部)心理カウンセラー
北海道札幌市を拠点に心理カウンセリングを承っております。心の声に耳を傾け、心に寄り添ったカウンセリングを心がけております。

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