頑張らなきゃだめなんだ

先日書いた「いい子になりたかった」というブログの続きの内容になりますが、

 

・いい人と思われたくて頑張ってしまう

・他人から嫌われたくない

・他人の目が怖い

 

いい子が大人になり、いい人になっても

上記のような思いで苦しむ方もいらっしゃいます。

誰もが多少なりとも嫌われたくない思いは持っていると思いますが、

それが大きくて自分を追いつめるほどの思いは、

苦しさを伴うのだと思います。

 

いい子になってしまった背景には、

「親が望む姿になることで愛される」(条件つきの愛)と学んでしまったために、

自分の気持ちより親を優先するという、

愛されるために自分を犠牲(後回し)にするという

選択をしてしまったということがあります。

 

それは親を想う子供の純粋な愛だったのですが、

親が喜ぶ何かをしなければ愛されないのではないかという

恐怖を伴うものでもありました。

 

そんな恐怖は感じたくないので、

「いい子」はきっと、一生懸命頑張ったと思います。

そして頑張れば頑張るほど、褒められた。

親の機嫌は良くなって、家の空気は明るくなった。

もしそんな経験を積んでいると、

そのまま大人になってからも「いい人」で在ろうとするのは

ごく自然な流れのように思えます。

 

ただ、大人になった今でも

「相手の望みを叶えられなければ嫌われる」という恐怖は、消えていません。

だから、嫌われないように必死になる。

相手がどう思ったのかが気になる。

嫌われることは、生存を脅かすほどの恐怖なんですよね。

 

相手が、親から自分を取り巻く友人や恋人・同僚に変わっても、

思いは同じなので、

絶対嫌われないようにしなきゃといつも気を張って疲れたりもします。

 

また、自分より他人を優先することも幼少期から積み上げてきたので、

スキル的にはベテランの域です。

ただそれは、時に「自分の気持ちがわからない」という副作用を引き起こしたりします。

 

ずっと後回しにしてきて、大事に見てあげないと、

そもそもそれが何だったのかわからなくなってしまうんですね…

 

先日のブログに、

頑張るよりも癒してみませんか、と書いたのは、

「ありのままの自分でいてはいけない、

親が望む姿でいなきゃ愛されない」と

幼い頃に思ってしまった、

その出来事が今も無意識の中では

痛みとなって残っているから。

 

幼いながらに感じた

「頑張らなきゃだめなんだ」と思ったその気持ちに

寄り添いながら、

傷の手当をするように、

今の自分が受け止めてあげることで、

実は頑張って「ちょっと辛けどいい子になりたかった自分」を

癒してあげることができるんですよね。

 

その時必要なのはやはり、

自分を知って受け止めるということなのではと思います。

 

自分を知る作業は時にしんどかったり

やり方がわからないという方もいらっしゃいます。

そんな時は、どうぞ1人で頑張ろうとせず、

カウンセラーなどを頼ってみてくださいね。

 

 

投稿者プロフィール

有城蘭
有城蘭くれたけ心理相談室(札幌支部)心理カウンセラー
北海道札幌市を拠点に心理カウンセリングを承っております。心の声に耳を傾け、心に寄り添ったカウンセリングを心がけております。

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