いい子になりたかった

親に、昔から手のかからない「いい子」だったと言われると、

ちょっとモヤッとする人もいらっしゃるかもしれませんね。

 

いい子って、どんな子だったのでしょう。

親の言うことをよく聞く?

色んなことに気づいて先に動く?

年下の兄弟の面倒を見たり、親の手伝いをよくする?

 

「いい子」って、自分のことをそう表現することは少ないですよね。

いい子かどうかは、「親にとって」いい子かどうか。

 

その子自体が、親にいい子と言われるように振る舞った可能性が高いように思います。

頑張ったら褒められたとか、

親の不機嫌を、自分が頑張ることで緩和させていたとか。

 

空気を読んで、親が喜ぶことは何かを考え気を配り、

そうして自分の気持ちを後回しにしたり我慢したりして、

少しでも家の空気を良くしようと頑張った…

 

もしご自身の幼少期に、そんな記憶がある方は、

もしかしたら今、大人になっても

自分の感情がよくわからなかったり、

必要以上に周りに気を使って疲れたり、

周りの評価ばかり気になって苦しくなったりしているかもしれません。

 

今は大人になったのに、

今でも「いい子」になろうと頑張ってるのかもしれません。

 

冒頭に書いたように、「いい子だった」と言われてモヤッとするのは、

いい子でいるために頑張った自分がいることを

どこかで認めてもらいたいからかもしれません。

 

だって、いい子でいることは簡単じゃなかったはずなんです。

小さいながらに一生懸命、頑張ったはずなんです。

親が大好きだから。

親を困らせたくなかったから。

親に喜んで欲しかったから。

 

それを、生まれ持った性質かのように、

なんの苦もなく「いい子」だったと言われることは、

何の努力もしてなかったと言われたような…

虚しいような悲しいような、

よくわからないけれど、素直に喜べないような感情を心の奥底に感じて

モヤモヤしてしまうのかもしれません。

 

本当は、もっと自由に生きたかったのかもしれません。

嫌なものは嫌だと言って、

道に転がって手足をバタつかせながら泣いて駄々をこねたかったかもしれません。

そんな風に親を困らせても、何をしても、

ただ愛して欲しかったのかもしれません。

 

今さら、その過去を変えることはできませんが、

今から、未来を変えていくとはできると思います。

 

不本意ながら無意識下では、過去の体験に連動するかのように

今の人間関係に影響を与えることが多々あります。

そこから何をどうして行くのかを、一緒に考えてみませんか。

 

頑張って自分を変えようとするのではなく、

苦しい自分を癒すことで、

変わる未来があると思っています。

 

投稿者プロフィール

有城蘭
有城蘭くれたけ心理相談室(札幌支部)心理カウンセラー
北海道札幌市を拠点に心理カウンセリングを承っております。心の声に耳を傾け、心に寄り添ったカウンセリングを心がけております。

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