自分を知りたい

カウンセリングに来てくださる相談者さんの中には、

「自分の気持ちがわからない」と悩まれている方も多いです。

 

この「自分の気持ちがわからない」という状態。

決して、思考が停止して何も考えられないとかそういうことではないんですね。

普通に過ごす日常の中で、どうしたらいいのかわからない、何に辛いのかわからないけど苦しい、どうしてこうしてしまうのかわからないなど・・・

何か大きな問題が起きていなくても、以前からずっと自分は本当の自分じゃないような感覚をお持ちの方もいらっしゃいます。

じゃあ、本当の自分って?・・・それが、わからないのですよね。

 

出来事の大小にかかわらず、今まで生きてきた中で何千、何万、いやそれ以上の選択を繰り返し、

あなたは今のあなたになりました。

その過程で、自分の気持ちがわからなくなるような考え方の癖や認知の歪みや受け止め方をしてきてしまっただけで、

そう選択してきたことが間違いだと私は思いません。

その時は、それがその当時の自分にとっては、最善だと思ったはずなんですから。

 

ただ、その何気なく選んできたもののせいで、もしかしたら今、

ちょっとだけ生きづらくなっているのかもしれません。

苦しみの原因は、起きた出来事自体ではなく、その出来事をどう受け止めたのか。
(あるいは、受け止められなかったのか)

何かの出来事に対する見え方や受け止め方は人それぞれ違います。

その見え方や受け止め方によって、心へのダメージが大きい方と小さめの方がいます。

当然、ダメージが大きい方がストレスは大きくなり、心だけでなく身体へ影響が出てきたりもします。

 

今までの考え方を否定するのではなくて、

新しい見え方・違う考え方のルートを増やすような感覚で、

認知の歪みは、少しずつ自分が求める物へと変化させることができます。

それには、カウンセリングを通じて、本当はこう思っていたんだという自分自身の気持ちに気づくこと。

そして、心理アプローチの効果も大きいと感じています。

また、アプローチができるように今の自分を知ることもとても重要です。

「私は自分の気持ちがわかってないんだな・・・なんでだろう?」

そんな小さな疑問から、自分を知るきっかけになっていくと思います。

 

人の心は複雑で、意識できる部分と無意識の部分があり、どちらも自分に影響を常に与え続けています。

よくわからないから考えないように、見ないように、触れないようにしてきたと思います。

けれども、目をそれせばそらすほどに、蓋をすればするほどに、

「本心」というものは、見えにくくなってしまいます。

そして、この本心がわからない状態で生きることは、自分の意思で何も決定(選択)できない状態とも言えます。

自分の人生なのに、自分で道を選べない・・・だから、苦しくなるのですよね。

 

カウンセリングに来てくださった際に、自分の気持ちを話すことも勇気がいりますよね。

私はいつも、話してくださってありがとうございます、と思っています。

ご自身の大事な一部を私に見せてくださって、苦しさを口にすることも、

どんな思いで今日、ここに来てくださったのかとその心の背景を思うと、

微力ながら自分にできることは何なのかと、

自分の背中もしゃんと伸ばして、まっすぐにお相手の方と向き合いたいと気持ちが引き締まります。

 

一人で向き合うのは怖いかもしれません。不安もありますよね。

だから、カウンセラーがいると思っています。

あなたがあなたらしく笑顔に包まれた日々を過ごせますように・・・

そのお手伝いをいつでもできるように、ここでお待ちしておりますね。

 

投稿者プロフィール

有城蘭
有城蘭くれたけ心理相談室(札幌支部)心理カウンセラー
北海道札幌市を拠点に心理カウンセリングを承っております。心の声に耳を傾け、心に寄り添ったカウンセリングを心がけております。

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