あたしをみつけて
「あたしをみつけて」
これは、JUDY AND MARYの「WARP」というアルバムの中にある1曲です。
この曲を、当時大学生だった私はよく歌っていました。
それはそのまま、「私を見つけて欲しい」という心の叫びがあったからだと思います。
ただ当時はその無意識には気づいていないので、
なぜかこの曲に惹かれたことしか覚えていません。
でもその後、自己と向き合いACを克服していく過程で、
私は自分の幼少期の過去と向き合う事になります。
実は自分の過去って、思い出そうとするとびっくりするくらい覚えているものなんです。
でも普段は、そんな必要も無いのでわざわざ深掘りしてまで思い出そうとしませんよね。
私にとっては必要だったので、幼少期の記憶を手繰り寄せ
自分のインナーチャイルドの叫びに耳を傾けました。
するとその子は、「2~3歳の小さな私」でした。
こんな小さな頃の記憶なんて、曖昧です。
だから、シーンとしての鮮明な記憶とは少し違いますが、
当時住んでいた家、そこから見上げる母の後ろ姿。
小さな私は、何度も母を呼びますが、振り向いてもらえません。
この時の、振り向いてはもらえなかったという感覚が、
記憶として残っているのです。
これが多分、私の1番小さなインナーチャイルドなのですが、
ここで私は、親からの拒絶や無視という体験を通して
「突き放される・放り出される感覚」や寂しさ、不安、恐怖を体験して
「自分は要らない存在だ」「頑張らなければ価値が無い」と認識してしまったようです。
小さな幼児は、思い込みも激しいものですからね。
その感覚を元に、私はその後自分の価値観を作り、性格を形成していくわけですが、
自分のベースにまさか「無価値感」があるなんて、普通は気づけませんよね。
なので長い間、私は自分の中にある「無価値感」というスキーマ(信念のようなもの)に気付かずに生きてきました。
でも、このスキーマが、色んな場面で勝手に出てきて、
色んなことをうまくいかない様にするんです。
やっかいですね…(^_^;
現在の私は、このスキーマに気づき、この「無価値感を持っている私」を受け入れ、
「それがあっても大丈夫」な状態で過ごせるようになってきているという実感があります。
これも経験を通して得た感覚なので、一言で表現するのは難しいのですが、
自分の心と向き合う体験は本当に様々な自分に気づくきっかけになり、
その都度、なりたい自分になる為の選択と行動を繰り返し、
少しずつ進んでいくことで、本当に「なりたい自分」に近づいていけるということは、
実感を持ってお伝えしたいところです。
私が大学生の時、この歌を歌いながら
心の中で「誰か私を見つけて!」と叫んでいたのは、
2~3歳の頃の、見てもらえなかった小さな私の
声にならない叫びだったんだなぁ…と、今ならわかります。
こんな風に今の私に知ってもらえた「2~3歳の頃の小さな私」は、
今は笑顔で安心した顔をしています (*^^*)
彼女はそんな小さな頃から、既に色々感じていて、
その後足掻いてもがいて、何とか今日まで生き延びて来てくれたわけです。
寂しいと叫んでも、誰にも気づいてもらえなかったけど、
今の私が気づいてあげられたことで、彼女はやっと安心できたのです。
とてもイメージ観の強い話を書いてしまいましたが、
インナーチャイルドケアはイメージ(想像)を大切にします。
私は認知行動療法の先にあるスキーマ療法の勉強もしています。
勉強したことは自己に落とし込み、体験学習的に感覚としても理解していきます。
こうすることで、他者へのサポートの際にも
自分なりのやり方として活用することができるのではないかと思っているからです。
自己対話による自己受容も、イメージを持って取り組む方がわかりやすいと思っているし、
実際のセッションでもできるだけわかりやすくイメージも使って説明させていただいております。
弱くて泣いていた自分を助けに行く行為は、
勇気が必要です。
でもそれこそが、何よりの「自分助け」であり、
自分への愛であり、強さでもあると思っています。
1人で頑張らなくても良いんです、
その為に、私達カウンセラーがいるのだと思っています (*^^*)
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