確かな存在(くれたけ#231)

くれたけ心理相談室の毎月のお題にお答えするシリーズ。

今月の1つ目は、『あなたの人生に最も影響を与えた3人を教えてください』です。

 

私の人生…と考える時、色々な場面が思い浮かびますが、

何度も自分と向き合いメンタルワークもしてきたので、

自分の人生にとって影響が大きかったなぁ…と感じる3人を考えてみました。

 

1.母

独学で心理学の学び直しを始めた頃、私の中には沢山の問題がありました。

その1つ1つが、当時は生きづらさの原因で、

それを取り除くこと・手放すことが最初の課題でしたが、

自分自身に対して行うインナーワークを通じて、必ずと言って良いほど母が登場します。

それほど、幼少期から私には影響が大きく、大人になってからもその影響力に振り回されるような感覚があって、

苦しいと感じることも何度もありました。

けれどもそこから目を背けず、向き合い続けているうちに、

それを言葉で母に伝える機会が何度かあり、

母は私の言葉を否定することなく受け止めてくれました。

上手くできなくてごめんね、という言葉を添えて。

その様な反応をしない母親も世の中にはいるということも知っていたので、

母がそうして受け止めてくれた事も私には大きな癒しとなりました。

そして、それを通じて沢山の気づきがあり、私は超えたい山をいくつも登り、

何度も乗り越えることができました。

色んな感情や出来事を通じて、私が母から得たものはとても大きく、

最初に浮かんだのはやはり母でした。

 

2.子供たち

私には今年20歳と17歳になる息子と娘がいます。

自分の間違った感覚が子育てを通じて表面化した時、

このままではダメだ・何としてでも変わらなければ、と強い覚悟を持たせてくれたのは、子供たちです。

自分を否定している状態の私が、素直に子供を肯定しながら育てられるわけが無い。

その思いに駆られるように、私は必死で自分自身と向き合いました。

手を止めたら終わり、のような恐怖や緊張感・逼迫感があったと思います。

それほどに追い詰められたからこそ、自分と向き合うという過酷で苦しい現実から逃げることなく、

時間はかかりながらも何とか乗り越えられたのだと思います。

自分の為だけには、きっと頑張れなかった…

そう思ってしまうほど、当時は苦しかったと思います。

それでも、そんなに必死な毎日を、「やっぱり頑張りたいな」と思わせてくれたのも、

子供たちの笑顔なんですよね。

私の、唯一の光で、救いだったのかもしれません。

たくさん後悔もあるし、

今までやってきたことが全部、正しかったかはわからないけれど、

あなた達がとても大切で、上手くできなかったけど必死に向き合ってきたことだけは確か。

いつか、そう伝えられたらいいな、と思います。

 

3.夫

私の夫は同じ歳で、今年で結婚20年目です。

私と彼は元々の価値観も違うし、最初の5~6年は喧嘩も度々ありました。

ただ、自分と向き合いながらの子育てには、彼の協力と理解は必須でした。

なんでわかってくれないの?と自分を押し付けることしかできなかった当時、

難しいなと感じながらも、彼もきちんと向き合おうとしてくれたことで、

いつしか私は、自分を尊重してもらいたいならまずは彼を尊重しようと思うようになりました。

その辺りから、お互いの理解を深め合うコミュニケーションに変わっていき、

それを繰り返すことで私も変わりましたが、彼も変わっていきました。

2人でやる子育ては、子供たちの中にもしっかり残り、

どちらかの存在が大きくて小さい、ということは無い家族にはなれたような気がしています。

今では喧嘩はほぼしないし、ぶつかる前に思ってることを伝えたり聞いたりし、

ありがとうとごめんねも忘れないようにしています。

家族の中で唯一血が繋がらず、届け1つで他人に戻れてしまう相手だからこそ、

気持ちの繋がりを何より大切にしたいと思わせてくれたとても大きな存在の人です。

 

他にもたくさんの人達の影響を受けてここまで来ましたが、

上記にあげた3人(正確には4人)に共通して思うことは、感謝です。

自分にたくさんの気づきや成長を感じられるのも、

今こうして志を持って活動できているのも全て、

母から生まれた私が親となり、共に歩んでくれる人がいるからで、

感謝しかありません。

 

今回のお題は、それを改めて確認できる素敵な機会となりました。

長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださり

ありがとうございます。

 

投稿者プロフィール

有城蘭
有城蘭くれたけ心理相談室(札幌支部)心理カウンセラー
北海道札幌市を拠点に心理カウンセリングを承っております。心の声に耳を傾け、心に寄り添ったカウンセリングを心がけております。

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