同じ目線で
「毒親」という言葉が流行ってからもう何年にもなりますが、
世の中にはわかりやすい毒親もいればそうでない親もいます。
子供が「うちの親はいい親だ」と思っていても、その関わり方が実は毒だったりすることも・・・
親から子への影響は本当に大きく、それがその後の子供の人生を左右するベースになったりするので、
親の子供への接し方については、慎重さや柔軟さが本当に大事だなと実感することも多いです。
ただ今日は、親から子へ、ではなく、子供から親も傷つけられるんだということを書かせていただきますね。
親は子供に、良かれと思って色々してあげるし、愛情をもって接していると思います。
子供の為に自分の時間や体力を沢山使うし、疲れていても笑顔を向ける。
でも、思春期の子供には、その親の気持ちが伝わっていなかったりもします。
いや、本当は伝わっているのでしょうが、思春期の子供の、たった今目の前の状況の中では、親の心情はあまり優位にないというのが正しいでしょうか。
子供に無視される、暴言を吐かれる、うざい・うるさいと一蹴される、会話が成り立たない、
家にいても同じ時間(食事など)を共有できない、作った食事を食べてもらえない、などなど。
今まで一生懸命育ててきたのに、子供にそのような態度を取られ、
腹は立つし、悲しいし、親も傷ついています。
大抵は、思春期特融のホルモンバランスの乱れから、近しい親という存在にまで配慮できる余裕を失っている状態であるし、
同時に親だからという安心感からの言動(甘え)とも言えます。
それでも、どんな理由だったにせよやはり親も傷つくのですよね。
私はここでも、親だから我慢するのではなく、親も一人の人間で、
親にもちゃんと感情があるんだということは、伝えても良いと考えています。
あなたにそんな態度を取られて私は悲しい。私は傷ついた。
そう言うことは、悪いことではないんです。
たとえ相手が子供であっても、子供の全てを受け入れて、親だけが我慢するのは違うと思います。
ただその傷つきを伝える時に、親だからという立場を利用して、上から目線で話すのは要注意です。
あくまでも、私は一人の人間として、あなたの言動に傷ついているんだよ。
というスタンスは大切かなと思います。
思春期の子供くらいの年齢になれば、上から目線で話されているかどうかはもうわかります。
それでは、対等な会話ができないし、自分の傷つきに対して子供が何かを感じることも難しくなるのかなと思います。
ただでさえうるさいと思っている人から上から目線で話されても、それを受取ろうという気持ちにはなれないからです。
親子関係において、無意識に上下関係を築いてしまうことも多いように感じていますが、
自分の存在や尊厳は、やはり守られたいのが人であり、それに親も子も無いと思います。
だからこそ、自分の傷つきを相手に伝えたいなら、
相手と同じ目線で話す意識はとても大切になってきます。
これは親子だけでなく、夫婦や友達でも同じだと思います。
どちらかが上で、下で、という関係の中で、健全な気持ちのやり取りをするのは難しいと思うのです。
自分でも気づかないうちに、「親だから~」とか「子供なんだから~」という言葉を頭につけていませんか。
もし当てはまった方がいたら、その部分を「あなたは~」に変えてみてくださいね。
あなたはどう思う?あなただから〇〇できたんだよ。というように。
人は何歳になっても傷つきます。多少感覚は鈍くなったとしても、嫌なことを言われたりされたりすれば悲しいのです。
そうやって傷ついた自分を無視しないこともまた、自分を大切にすることに繋がると私は思っています。
自分のことも、大切にしたい相手のことも、
切り捨てることなく大事に掬い上げていけますように(^^)
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