与えてくれるもの

先日のこと。

本当にくだらないことで、私はちょっと落ち込んでいました。

せっかく色々頑張ろうと早起きしたのに、

それのせいですっかりやる気をなくしてしまいました。

すると受験生の娘が私のところにやってきて、元気ないの?と。

娘は私が落ち込んだ原因も知っているので、

「元気を出して」と、チーズケーキを焼いてくれました。

さらにクッキーも焼いてくれました。

 

彼女は毎日勉強を頑張っていて、もうすぐ受験なので時間は貴重だとよく言っています。

そんな貴重な時間を、私を元気づけるために使ってくれました。

 

私が落ち込んだ原因は、些細なことでしたが、

でも私のなかでこうしたいという欲求があって、

そうしようと思っていたのに第三者によって疎外されてしまったことに腹を立てていたのです。

でも、思い通りにならなくても、いいのかも・・・と思えてきました。

そもそも、物事が思い通りにいかないからと都度怒っていたら身が持ちません。

私は怒りの後にすぐ悲しみがきて、なんだか気持ちががっくりと落ちてしまっていたのですが、

娘の優しさや気遣いに、落ちた気持ちがじわじわと癒されたので、

気持ちを切り替えようと自分の心に目を向けました。

私の中にあったのは、やりたかったことができなくなった「悲しみ」です。

そして、その悲しみに寄り添いました。

あぁ、やりたかったのにできなくて残念だったね。悲しいね。やりたかったよね、と。

もっとこうしておけば良かったは「後悔」になるので、あまり考えず。

じゃあ今からできること、ある?と自分に問いかけると、

自然とまた「こうしたい」が生まれてきました。

そして、それを実行している頃には、もう怒りも悲しみもなくなっていて、

受け取った喜びを感じ、最初のことはできなかったけど、次のことはできたから、いっか。

という気持ちになりました。

「くだらない」「些細なこと」で落ち込んだと書きましたが、

それでも私にとっては、悲しみに暮れるほどには大事なことだったんだな・・・

ということにも気づきました。

人からみたらどうでも良いようなことかもしれませんが、

自分にとって大事なことは、ちゃんと大事に扱ってあげないとなかなか傷が癒えません。

私は娘のおかげで、とても早く立ち上がれたので、

人から与えてもらった愛を十分に感じながら感謝と共に心に刻もうと思いました。

投稿者プロフィール

有城蘭
有城蘭くれたけ心理相談室(札幌支部)心理カウンセラー
北海道札幌市を拠点に心理カウンセリングを承っております。心の声に耳を傾け、心に寄り添ったカウンセリングを心がけております。

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