分岐点

私が以前していた仕事はとても難しかったので、

気をつけているのにミスをしては、落ち込んでいました。

この仕事は自分には向いていないと何度も思いました。

こんな難しいこと私には無理だと、できない自分を責めていました。

頑張っても報われない、努力は実らないという気がして、何度も泣きました。

もうやめたい、もうやめよう。

そう思った時、「本当にそれでいいの?」ともう一人の私が言いました。

本当にそれでいいのか、本当はどうしたいのか。

 

私の目の前には見上げるほどの高い壁があって、とても登りにくそうです。

ふと横を見ると、平坦な道が向こうの方まで続いています…が、先は見えません。

目の前の壁を登るか、横の道を行くか…私は何日も悩みました。

後悔するかどうかはその時点ではわからないので、

自分が本当に納得できるのはどっちか?と考えた末、

私は目の前の壁を登ってみることにしました。

壁は高くて最後まで登れないかも知れないけれど、本気でやっても無理だったなら「これが限界なんだな」と納得できると思ったのです。

平坦な道を行くのは、自分の限界を知ってからでも遅くないと思いました。

むしろ、自分の限界を知るチャンスだと思いました。

 

やってみることをせずに後から「頑張ればできたかもしれない」と思うくらいなら、

やれるだけやってみた方が後悔は少ない、と思っている自分に気づきました。

ピンチをチャンスに変えようとしている自分に気づきました。

まだやれると思っている自分に気づきました。

自分と向き合うことは結構しんどくて、体力も時間も使うけど、それ以上に沢山の気づきがあります。

私は結果的に、その壁を登れたので、今こうしてここでカウンセラーをしています。

あの時横にあった平坦な道が、今ここに繋がっていたのかはもうわかりませんが、

今ここにいる自分には一つも後悔していないので、

あの時、あの選択をした自分を褒めてあげたいと思っています。

 

投稿者プロフィール

有城蘭
有城蘭くれたけ心理相談室(札幌支部)心理カウンセラー
北海道札幌市を拠点に心理カウンセリングを承っております。心の声に耳を傾け、心に寄り添ったカウンセリングを心がけております。

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